脳卒中というと脳の血管の病気と考えがちですが、首(頸部)の血管が高度に狭窄(細くなること)すると、何回も脳梗塞を繰り返し起こしたり、場合によっては命に関わるほど重篤な脳梗塞が起こり得ます。この病気を頸部内頸動脈狭窄症と呼びます。当院においてはこの病気に対し、患者さんの状態や病変の状況に応じて、二通りの治療を行っています。一つは「頸部内頸動脈内膜血栓剥離術」(CEA)と呼ばれるもので、手術によって病変部をきれいに切除します。もう一つは血管内手術によるステント留置術と呼ばれるもので、血管の内側から狭窄部を広げる治療方法です。
■頸部内頸動脈内膜血栓剥離術
糸のように狭窄した頸部内頸動脈(黄色い矢頭)が、術後は正常の太さに戻っている(赤い矢頭)。
![手術前](https://shinkuki-hp.jp/wordpress/wp-content/themes/kukihospital/images/division/neurosurgery/ph_nrsg05_01.jpg)
手術前
![手術後](https://shinkuki-hp.jp/wordpress/wp-content/themes/kukihospital/images/division/neurosurgery/ph_nrsg05_02.jpg)
手術後
■ステント留置術
![頸部内頸動脈狭窄、脳梗塞](https://shinkuki-hp.jp/wordpress/wp-content/themes/kukihospital/images/division/neurosurgery/ph_nrsg05_03.jpg)
潰瘍形成を伴った頸部内頸動脈狭窄、脳梗塞の塞栓源となっていた
![ステントを留置](https://shinkuki-hp.jp/wordpress/wp-content/themes/kukihospital/images/division/neurosurgery/ph_nrsg05_04.jpg)
狭窄部を含めた頸部内頸動脈にステントを留置
![ステント留置後](https://shinkuki-hp.jp/wordpress/wp-content/themes/kukihospital/images/division/neurosurgery/ph_nrsg05_05.jpg)
ステント留置後、血管は拡張し、かつ壁が滑らかになっている