院長あいさつ

岡崎 幸生職員みんなでめざしてきたこと〜2016年4月からの新久喜総合病院の歩み

新久喜総合病院も、2016年4月の門出から2年9か月あまりが経過しました。開院当初は、忙しくなるのを承知で高い志しを持って残留し仲間に加わってくださった旧久喜総合病院の約400名と、カマチグループ九州急性期5病院などから新たな挑戦に志願した約100名の総勢約500名での船出でした。現在は、地元の650名の皆さんと、200名の九州出身者の、総勢850名の頼もしいチームに成長しました。

“断らない医療”と“質の高い医療”の実践!

患者さんが自分の家族だったらどうするか? 常にこのように自問自答しつつ、職員みんなでとりくんできました。救急部など病院の一部門だけではとても実践できない課題です。病院全体でチーム一丸となって救急医療に取り組むことが必要でした。

毎朝8時30分から全ての医師が集合し、前日の救急入院患者さんの検討会を行ってきました。各科の壁を取り払い、みんなで救急対応を行うことが当たり前になってきました。各科の壁を取り払うため、医局では、先生方の机は各科ごとではなく、全く違う科の先生方同士が隣り合わせるよう敢えて配置させていただきました。

色々な科の医師から、少しずつですが、嬉しい言葉を頂くようになりました。救急当直に共に取り組んでいるとき、救急対応でいろいろな症状の患者さんを診て、日常診療にたいへん役立つというご意見をいただきました。例えば、脳神経外科の先生からは、いままで専門の頭のことばかり気になって全身の状態に気を配れていなかったことを痛感しているという感想をいただきました。

医師はそれぞれの専門分野で他科の医師ができない診療に力を発揮しています。一方で、患者さんはその担当医の専門分野のみの異常をきたすわけではなく、当然、さまざまな異常をきたす可能性があるのです。したがって、主治医として自分の専門分野以外の異常にも気づいて対処しなければなりません。医師は各分野のspecialistであるとともに、generalistとして患者さんに対応することが求められます。救急患者さんを一緒に診ていただくことで、それぞれの医師のgeneralistとしての力が向上しているのです。

断らない医療と質の高い医療の実践には、医師以外の全ての職員の協力が重要です。各病棟は、おおよその専門分野別になっていますが、救急患者さんの入院に関しては、各科の壁を超えて、重症度に応じて、全ての病棟で受け入れることができる体制の構築が必要です。

全ての職員は、患者さんが自分の家族だったらどうするか、と自問自答しつつ患者さんと向き合って、人情味ある対応ができるようになっていきました。意見の相違がある場合も、どの選択肢が患者さんにとって良いのかという視点で、院内の運営が行われることを申し合わせています。

質の高い医療の実践のため、多くの院内の勉強会が立ち上がり進化しています。病院の運営にとって、職員教育は最も重要な課題です。各病棟で、救急患者さん受け入れに対応するためにも、多くの勉強会が開催されました。

医師数も少しずつですが増えてきました。開院当初34名でしたが、現在では52名の常勤医が日々奮闘しております。看護師数も350名を超え、看護師一人で患者さん2名までを診る集中治療室8床に加え、看護師一人で患者さん4名までを診るハイケアユニット(HCU)を12床設置いたしました。リハビリテーション技師も総勢120名を超え、術直後からリハビリテーションを開始し、早期回復、早期退院、早期社会復帰をしていただけるよう、土曜日、日曜日、祝祭日もリハビリテーションに取り組んでおります。

その結果、手術室で行う外科系の手術数は、当初、月間130例あまりであったのですが、少しずつ増えて、現在では毎月300例程度の手術を手術室で施行しています。全身麻酔症例数も毎月200例に達しています。

住民の皆さんも、がんの手術や心臓の手術を、都内まで行かずに地元で受けてくださる方が少しずつですが増えてきているようです。

職員のモチベーションの高まり、チームワークの醸成、そして地域の医療従事者の皆さんとの協力体制の構築、さらには地域住民の皆様からご信頼をいただくき、少しずつですが、皆さんのご協力で、前に進むことができているようです。

1日あたり600名弱の利根医療圏にお住いの方が、医療圏外に入院されておられるのが、久喜市を含む利根医療圏の現状でした。地域住民の皆様が安心して地元で医療を受けていただけるよう、職員一丸となって、断らない医療・質の高い医療を実践してまいります。

今後とも引き続き、新久喜総合病院に対し、ご指導ご鞭撻賜りますようどうかよろしくお願いいたします。

病院長 岡崎 幸生


※下記より以前の挨拶をご覧いただけます。